31 コラム&エッセイ(2)「切り札」
今回のテーマは「憧れということ」
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この言葉から、
あなたは、何を思い浮かべますか?
憧れ、と言ったら、
私は、迷わず、あの人を連想します。
誰か、って?
それは、読んでのお楽しみ…。
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❮憧れということ❯
切り札
私の故郷は、サビれかかった田舎町ではあるが、一つだけ自慢がある。それは、あの大谷翔平を産み出した町であることだ。
帰省した折、ホテルランチをすると、大谷の写真や記事が、誇らしげに飾ってあった。
へぇ、ここで日ハムと会談したのか?
栗山監督は、望みの薄い交渉に当たり、前代未聞の大胆な提案をした。「二刀流育成プラン」だ。しかし、大谷はアメリカに行くと決めていたので、交渉は難航した。
そこで、最後の切り札が出た。君のために、背番号11を用意している、と。大谷も驚いたに違いない。これはダルビッシュ有が付けていた番号で、永久欠番となっていたのだから。「みちのくのダルビッシュ」と讃えられていた彼にとって、憧れの存在。監督の熱意は、彼の心を動かした。
大逆転のプレゼンである。
毎月17日、奥州市は大谷デーで盛り上がる。
でもね、「大谷は町の宝」などと小さいこと言うな。何しろ、彼は宇宙人なのだから。
2024年11月16日
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この年の前年、2023年のWBS。
決勝戦の直前、円陣を組んだ中で、
大谷翔平はチームメイトに言い放った。
「憧れるのをやめましょう。」
アメリカのチームのスター選手に、
サインを求めたりして、
ふわついた気分の選手がいたからだ。
憧れていては、勝てない。
スター選手を前に怖じけづくな。
遠慮なく戦え。
憧れの人を乗り越えてこそ、
勝利の女神が微笑むのだ。
そんなメッセージをこめて、
大谷はチームメイトを鼓舞した。
そして、ご存知の、劇的な結果となった。
ピッチャーの彼自身が、
その勝利を強く引き寄せたのだった。
決勝戦に進むまでの勝ち星も、
決して楽なものではなかった。
危ない試合が多かった。
しかし、大谷はあきらめない。
最後の最後まで。
栗山監督が、日ハム入団の大谷に
背番号11を用意したのは、
エースの座を君に託すという、信頼からだ。
ダルビッシュ有の許可を取り付けたのだろう。
このWBSでは、背番号16を着けていた。
大谷は、侍ジャパンの名の下に、
世界戦に3回出場しているが、
3回とも、背番号16だった。
なぜ、16なのか?
それは、たぶん、
野茂英雄が、16を着けて活躍したからか?
それでは、大谷の背番号の歴史を見てみよう。
花巻東時代、1年の春は18、夏は17。
17というのは、菊池雄星が着けて活躍した番号。
次世代のエース候補の番号となった。
2年以降、卒業するまで、
背番号が1だったのは、なぜだろう?
リトルリーグでは、ピッチャーがよく着けるが、
これは、謎だ。
高校時代の大谷は、急速160キロ超えで
その名を轟かせた。
その時の背番号17に、
思い入れが強かったのだろうか。
エンジェルスに入団後も、背番号は17。
そして、ドジャースに移籍後も、 同じく 17。
この時、ドジャースには、
すでに17を着けていた選手がいたのに、
譲ってもらうことになった。
そこまで、こだわる背番号というものは、
野球選手にとって、どんな意味があるだろうか?背番号…、それは分身なのかもしれない。
譲ったのはケリー選手で、
彼は、こう言った。
「大谷は殿堂入りする選手だから、譲ったのさ」
なかなかにイイ話だ。
この、お返しはというのが凄かった。
何千万円もする高級車!
大谷が侍ジャパンで、
ずっと16を着けていたのは、
野茂英雄が、16を着けて活躍したからか?
そうしてみると、大谷は、
菊池雄星に憧れ、
ダルビッシュ有に憧れ、
野茂英雄に憧れていたのではないだろうか?
憧れるのをやめましょうと言った彼だが、
やはり、先人の活躍から
強い影響を受けてきたことは間違いない。
そうなのだ。
決勝戦を前にして、
憧れるのを止めましょう、この時間だけは、
と、言った彼の真意は、
ここまで憧れてきた、その気持ちを
否定したわけではなく、
この時間が終れば、また、
憧れの人を目標に研鑽するということなのだ。
憧れこそ、人を強くする。
そういう逆説でもある。
そんな大谷翔平、
今年は、ピッチャー復帰での活躍が期待される。
みんなで応援しようゼ!!
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次回の課題作文は、「生きがい」。
あまりにも大きなテーマで、
題材の選び方が難しい。
私の生きがいって、なんだろう?
改めて、自分を見つめ直してみることにした。
by ころりん
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